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東浩紀がおすすめ・推奨した本

研究者 / 作家 / 経営者 · 推薦 30冊 · 本人発言あり

東浩紀の本棚

30

<帝国>―グローバル化の世界秩序とマルチチュードの可能性

アントニオ・ネグリ、マイケル・ハート

“僕の考えでは、現代思想の棚は、ローティやサイモンやノージックを入れて大幅に組み替える必要がある。この本に関しては、9・11が起こる前に<帝国>と言っていた、そのジャーナリスティックなセンスは評価に値する。あと、国民国家的な規律訓練ではなく、生権力が帝国を支えるというアイデアもいい。とはいえ、フランス・イタリア系独特の諧謔と文学的隠喩が多くてあまりスマートな本とは言えない。でも最近思想系の事件といえばこれなので、挙げておきました。”

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CODE―インターネットの合法・違法・プライバシー

ローレンス・レッシグ

“これは重要な本。いまさら解説する必要はないと思いますが、いまインターネットにおける法規制とか、知的財産権とか、アーキテクチャの権力がどうとかいう問題を考えるのであれば必読。さっきから説明の長短が偏ってますが、短いから軽視ということではありません。ハイエクとレッシグはとても大事です。”

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see you again

小林篤

“小林篤氏の『see you again』をご恵投いただいた。小林氏は名著『足利事件』の著者で、文庫版解説をぼくが書いていることを覚えてくださっていたとのこと。30年前のいじめ事件の取材が結局ノンフィクションにならずに小説化されたもの。大部だが、その過程含めて興味深い。早速読み始めました。”

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アナーキー・国家・ユートピア

ロバート・ノージック

“最近「小さな政府」という言葉が良く言われますが、そういう思想の源泉がこれです。したがって読んでおくべきだと思います。ハイエクとノージックを読んでおけば、いま僕達がどのような世界に生きているのかが、大体わかると思います。”

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アラン・ケイ

アラン・C・ケイ

“僕は個人的には、20世紀のコンピュータ学者で名前が残る人といったら、アラン・チューリングとアラン・ケイではないかと考えてます。ケイはコンピュータの社会的概念を変えました。ケイがいたからこそ、僕たちは今グラフィカル・ユーザー・インターフェイスを享受している。そしてその革命の背後には、様々な認知心理学的な知見があった。その背景がこの小さな本を見れば分かります。”

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アンチ・オイディプス

ジル・ドゥルーズ、フェリックス・ガタリ

“ぱっと読んでもさっぱり意味がわかりませんが、奇書だと思って読めば非常に面白いアイデアがいっぱい詰まっている。ちょっと狂気を抱えた二人の哲学者が、ナゾの人文系統一理論を創ろうとした、といった感じの本。いつかこんな本を書いてみたいものです。”

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グラモフォン・フィルム・タイプライター

フリードリヒ・A・キットラー

“キットラーの仕事が面白いのは、精神分析的言説もまた20世紀のメディアが生み出した言説だ、という相対化の視点があるところです。心の理論や社会の理論はメディアの形がつくっていくのだ、ということを言った本で、独特の論理展開に慣れる必要がありますが、コツさえ掴めば面白い本だと思います。メディア論の本を何冊も読むよりは、これ一冊読み解いたほうが勉強になると思います。”

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ニッポンの思想

佐々木敦

“『ニッポンの思想』読書ノート ― 第七章「東浩紀の登場」 はじめに 本章は、ゼロ年代(2000年代)における日本の思想・批評の主導的プレイヤーとしての東浩紀の出現を、90年代末の運動(NAM)の挫折、ポップ/ナショナルな「J回帰」の空気、ポストモダン論争(カルスタ/ポスコロ、ソーカル事件)と結び”

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危険社会―新しい近代への道

ウルリヒ・ベック

“リスクとかセキュリティという言葉が最近良く使われていますが、そういう問題点について指摘した本ですね。私たちの社会はリスクに覆われていて、産業社会では富でいろんなことが決定したけれど、ポストモダン社会における階級はリスクの配分によって決まるんだと指摘している。その指摘は色褪せていないどころか、ますます重要になっている。”

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偶然と必然

リチャード・ローティ

“ポストモダンの本質というのは、簡単に言うと、『自分が信じていることを人に伝えるときに、それを皆が信じるべきだと言えなくなるということ』なんですが、その葛藤について最も簡単に書いている本がこれです。『大きな物語の消失』とか言うと、『いや、僕は大きな物語をまだ信じてます』とかいう反論(?)を言うひともいるんだけど、それが反論になってないことがこれを読めばさっくり分かると思います。”

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言葉と物

ミシェル・フーコー

“フーコーは「近代とは何か」、そして「人間はどうして近代の終わりに立っているのか」ということをもっともきちんと考察した人です。そしてその一番まとまった本がこの本です。近代の終わりなんて皮相的だ、とか言うひとは、ぜひいちどこの本を味わって読んでもらいたいですね。”

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構造と力

浅田彰

“僕はこの本を、1990年のセンター試験の翌日に買いました。高校にセンター試験の自己採点結果を提出しに行かなければならなかったんですが、その帰り道に渋谷の大盛堂で買ったんです。センター試験の自己採点が思ったより悪かったので、頭にきて買った。なるほどふむふむという感じでした。これと一緒に、宝島が出してた現代思想の入門書みたいなものも買ったなあ。いい時代でした。”

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順列都市

グレッグ・イーガン

“グレッグ・イーガンは、何十年に一度出るか出ないかのSF作家で、サイバーパンク以降もっとも傑出した才能を持っている。そのイーガンの小説の中でも、もっとも純粋にイーガンの世界観や人間観が出ているのがこの『順列都市』です。これは、人間を人工知能にするということが何を意味するのかということを、私たちの想像を遥かに超えるかたちで描いており、とても面白い。ちなみに、僕はイーガンの小説こそが、『データベース的』なポストモダンの世界像をもっともきれいに表した文学だと考えてます。”

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制服少女たちの選択

宮台真司

“宮台さんも様々に誤解されていますが――というか、90年代以降は誤解されている人しかいないんです――、とても大事なひとです。宮台さんの仕事はある意味大塚英志よりも分かりにくい。発言が分散してしまっていて、本は無数にあるんだけど、この本を読めば良いというのがあまりない。それでも宮台真司でどれか一冊挙げろと言われたら、この『制服少女たちの選択』になります。理論とフィールドワーク、政治とサブカルチャーの宮台的な混合がいちばんよく現れている。”

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戦後の思想空間

大澤真幸

“大澤さんは、一般には『批評空間』系というか現代思想系の硬いひとだと思われているけど、若い読者には宮台さんの理論的なカウンターパートだと考えたほうが近づきやすいでしょう。主著はたくさん書かれているので、ここでは逆に、一番アクチュアルで、かつ手軽に読めそうなものを挙げてみました。戦後日本の歩みについて簡潔にまとめつつ、実は大澤さんの立ち位置もよく分かる本です。”

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定本 物語消費論

大塚英志

“大塚英志は、90年代以降の日本社会を考えるうえでは外せない書き手です。変な振る舞いや韜晦が多い人なので誤解されていますが、基本的な軸としては、日本の消費社会はいったいどこへ行くのか、戦後民主主義はどこに行くのかをきわめて真剣に考えている。その大塚英志の出発点が『物語消費論』です。”

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内省と遡行

柄谷行人

“本を買ったのは高校3年生のとき。でも文章に最初に触れたのは、高1か高2の模試の国語の長文のテストです。本を読んだら、すぐにそのテストに出ていた文章だと分かりました。なにか力があるんですね。いずれにせよ、批評家・哲学者としての僕の活動はこの本から始まります。”

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嗤う日本の「ナショナリズム」

北田暁大

“彼は僕と同い年で現れた初めての本格的な論者で、彼の出現はずいぶんと心理的に助かりました。とはいえ、北田さんと僕の論は似ているようで結構違う。この『嗤う日本の「ナショナリズム」』を読むと、その類似点と相違点がよく分かります。『動ポモ』と比較してみてください。」”

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